DESIGN
シャルロット・ペリアンのレアピースを〈サンローラン〉が限定復刻。
『カーサ ブルータス』2025年7月号より
| Design, Fashion | text_Sanae Sato
トルトーナ地区でスカラ座の舞台装置や衣装を手がける芸術部門の一部である文化施設、パディリオーネ・ヴィスコンティ。天井が高く広々としていて、配管がむき出しになったインダストリアルな空間。無数の木製ブロックを繋いだ“壁”で緩やかに仕切られた展示スペースではこれまでに見たことがないシャルロット・ペリアンの家具が堂々と並ぶ。
〈サンローラン〉のミラノ・デザインウィークへの参加は、ジオ・ポンティによるベネズエラのヴィラ・プランチャートのためのテーブルウェアコレクションを復刻した昨年に続き、今年が2回目。クリエイティブ・ディレクターのアンソニー・ヴァカレロが今年のテーマに選んだのは、日本とも縁が深いシャルロット・ペリアンだ。
〈サンローラン〉とペリアンの関係は、ムッシュ イヴ・サンローランの時代に遡る。生前、彼はペリアン作品のコレクターであり、長年彼のパートナーであったピエール・ベルジェは、世界各地で彼女の回顧展を支援していたという。
〈サンローラン〉とペリアンの関係は、ムッシュ イヴ・サンローランの時代に遡る。生前、彼はペリアン作品のコレクターであり、長年彼のパートナーであったピエール・ベルジェは、世界各地で彼女の回顧展を支援していたという。
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「サンローラン - シャルロット・ペリアン」と題された今回のエキシビションでは、1943年から67年にかけてデザインされた4点のレアピースが発表され、各作品は展覧会開催期間中、個数限定で受注販売された。
彼女が夫のジャック・マルタンのためにデザインし、リオデジャネイロで製作した《La Bibliothèque Rio de Janeiro(リオ・デ・ ジャネイロの書棚)》。試作品が失われたため、80年ぶりに再現された自身と家族のための《Le Fauteuil Visiteur Indochine(インドシナのゲスト用肘掛け椅子)》。坂倉準三が建築を手がけ、ペリアンが内装と家具デザインを手がけたパリの日本大使公邸のためのダイナミックな《La Banquette de la Résidence de lʼAmbassadeur du Japon à Paris(パリ日本大使公邸のソファ)》。そして当時の技術では実現が叶わず、スケッチと小さな模型のみが残されていたという《La Table Mille-Feuilles(ミルフィーユのテーブル)》を初めて実寸で再現。
彼女が夫のジャック・マルタンのためにデザインし、リオデジャネイロで製作した《La Bibliothèque Rio de Janeiro(リオ・デ・ ジャネイロの書棚)》。試作品が失われたため、80年ぶりに再現された自身と家族のための《Le Fauteuil Visiteur Indochine(インドシナのゲスト用肘掛け椅子)》。坂倉準三が建築を手がけ、ペリアンが内装と家具デザインを手がけたパリの日本大使公邸のためのダイナミックな《La Banquette de la Résidence de lʼAmbassadeur du Japon à Paris(パリ日本大使公邸のソファ)》。そして当時の技術では実現が叶わず、スケッチと小さな模型のみが残されていたという《La Table Mille-Feuilles(ミルフィーユのテーブル)》を初めて実寸で再現。
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